2015年11月9日月曜日

特選・カオス回!「みんなで変身!フサフサ大作戦!!」

みなさま、こんにちは。
夏木ひつじです。

さて、今回ご紹介するカオス回はこちら!
フレッシュプリキュア第12話「みんなで変身!フサフサ大作戦!!」です。


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タイトルにある「変身」とはプリキュアの変身ことではありません。
それでは何かと言いますと・・・、





カツラです!
カツラを被ることによって、いつもとは違う自分に「変身」できるというわけですね。
こちらでもお伝えしましたとおり、ラブのお父さんはカツラメーカーに勤めているのです。


さて、事の発端は、ラブがシフォンに晩ごはんを食べさせているときのことでした。



シフォンにシチューを食べさせているラブの横に、なにやら目玉のついた毛むくじゃらの物体が・・・。

「ほー。なかなかうまそうやなあ」

突然関西弁を発した謎の毛玉におどろくラブですが、実はこれ、動物用のカツラを被ったタルトでした。


ポーズを決めるタルト。


と、そこへラブのお父さんが登場。




ペット用カツラへのこだわりを妙なテンションで語りはじめるお父さん。
ラブは呆れたように適当なあいづちを打ちながら、テレビへと顔を向けます。


その翌日、カオルちゃんのドーナツ屋に集まったみんなの前で、タルトはカツラを被った感想を熱く語っていました。

「っちゅうわけで、昨日はいろんな動物用のカツラを試着してな、ワイかてオシャレもしたい年頃やし、変身願望ってのもあるんかな、あ~んな楽しいもんを被れるなんて、動物って案外ええやんなあ」



カオルちゃんと盛り上がるタルトは放っておいて、ラブたちは3人でおしゃべりタイムです。


「ラブちゃんのお父さんって、カツラメーカーに勤めてるのよね」

「うん。いつも新しいアイディアが浮かんだら、それしか見えなくなっちゃってさ。あたしも小さいころに・・・」



と、ラブがお父さんのカツラを試着させられていた回想が入るのですが・・・。





ちょっとお父さん、ハゲ頭のカツラなんて作ってどうするんですか!
アフロの中に小鳥が住んでるし、これじゃあただのパーティーグッズですよ。
しかも、ドサクサにまぎれてキュアルージュのカツラがあることにお気づきでしょうか。
蝶の髪飾りまで付けているあたり、お父さんも芸が細かいですね(ちなみに「5GoGo」ではバラの髪飾りになるので、これは無印の「プリキュア5」のキュアルージュです)。

娘の頭に次々とカツラを付け替えながら、ああでもないこうでもないとつぶやくお父さんを見た幼い日のラブは、

「お仕事のこと考えてるお父さんって、なんかヘン!」

と、頬をふくらませました

その思いは今も変わらず、仕事に対する父の執着ぶりに、あまり理解を示すことができていない様子です。

「そうかなあ」

と、ため息をつくラブに異を唱えたのは美希たんでした。

美希の家は美容院をやっています。
その店に、いつもファッションウィッグを届けてくれるのは、他でもないラブのお父さんなのです。
ウィッグのことならなんでも知っていて、とっても頼りになるのだとか。

「ふーん、うちじゃ変なカツラとにらめっこしてるだけなのにな」

「でも、ペット用のカツラって流行ってるみたいだよ。ほら、あそこにも」

と、ブッキーが目を向けたその先には、





変なカツラを被った犬と、





それを連れて歩くふたりの男性。



ラブのお父さんと、獣医をしているブッキーのお父さんでした。
話を聞くと、ラブのお父さんはブッキーのお父さんと協力してペット用のカツラを開発しているのだそう。

ふたりが共同で開発に取り組むきっかけとなったのは、夏のある日に担ぎ込まれてきた1頭の犬でした。

診断の結果は熱射病。
その犬は、真夏だというのにペット用のカツラを被っていました。
動物の中には暑さに弱い種類もいるのです。
しかし、そのことを知らない飼い主も多く、ファッションのためのカツラが動物に負担をかけている現状を、ブッキーのお父さんは憂いていました。

その話を聞いたラブのお父さんが、獣医の先生とカツラメーカーの社員が手を組めば、動物の体にやさしいペット用のカツラが作れるのではと、共同開発の話を持ちかけたのです。
ふたりは研究を重ね、いくつもの試作品をつくり、ついに通気性と軽量化に優れたカツラの開発に成功しました。

そのカツラが先ほどの犬が被っていたこの――、



「軽快痛快ペットくん2世!」



大人たちのテンションの高さに若干引き気味の女子中学生3人。




「こうして愛情を込めて呼びかけてあげれば、声がきこえる気がするんだ・・・」
「ほら、僕を被っているみんなにしあわせになってほしい・・・って」






「カツラの声とか・・・ありえないから・・・!」

「ほんとに聞こえるの?」

「動物の声と同じようなもんだろう」(山吹パパ)

「でも、カツラを被ったペットって、どう思ってるんだろう」

「ワイは楽しかったで」(タルト)


正体がバレてはいけないタルトが、こっそりと返事をしています(笑)。


「タルトちゃんみたいによろこんでる子は多いと思うけど、そうじゃない子もいると思う。ほら、無理やりとかは・・・」

「うんうん。嫌がってるのにカツラを被らされたりしたら、不幸だよね」


そう言ったラブは、昔の自分を思い出しているのかもしれません。


「そうねえ。たしかに不幸なのかも」

「ああ。だから父さんたちは動物たちも幸せになれるような、最高のカツラを目指してるんだ」


・・・と、そんなやりとりを軽トラックの運転席から聞いていた人物がひとり。




ラビリンスの幹部・ウェスターです。



実はこの日、ウェスターは幹部の中で自分が一番「不幸のゲージ」を溜めることができていないことを気にしていて、イースをサウラーに助言を求めていたのです。
彼らは「不幸のネタを探すなら、街に出てこの世界の人間に尋ねてみればいい」と言いました。

そこでウェスターがとった行動とは、軽トラを借りて廃品回収業者を装いつつ、最近不幸なことはなかったかと客に聞いてまわるという悪役らしからぬ実直な方法でした。
マジメに働いたウェスターは人々に感謝され、顔だけならイケメンの彼が汗を流して働く姿に町の女性たちは黄色い声援を送り、不幸な話など何ひとつ聞くことができずにいたのです。


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そんな中で手に入れた「カツラを無理やり被せれば不幸になる」という情報にウェスターは飛びつきました。
ラブたちと別れた桃園パパと山吹パパの前に降り立ち、スイッチオーバー!
軽快痛快ペットくん2世をナケワメーケに変えてしまいます。



ナケワメーケはなにやら変なポーズを取ると、お父さんたちの頭にカツラを被せてしまいました。


「なんだこれぇ!」

「フサフサになっちまったぞ!」


ブッキーのお父さんは最初からフサフサだったはずでは・・・、という疑問はさておいて、ウェスターはナケワメーケを引き連れてクローバータウンストリートへと繰り出します。



ナケワメーケの力でみんな無理やりカツラ姿に変えられてしまいました。


これで人々の不幸が溜まっていくに違いない、と高笑いするウェスター。
しかし、カツラを無理やり被せられたにもかかわらず、人々は不幸になるどころかみんなで笑いあっています。



「なによその頭www」
「あんたこそ超ウケるwww」


「バッハー!」
「モーツァルトー!」 


「あらまあ、マルちゃん。かわいくしてもらったねえ」


このマルちゃんという犬、一体どんなカツラなんでしょうか・・・。
それよりも、おばあちゃんの頭がキュアホワイトです!




「カツラ、カツラ」とコールしながらウェスターのまわりを取り囲む子どもたち。
よく見るとキュアドリームがいます。




馬のカツラというのはまあいいとして、その馬がリンゴを食べています!




雑踏の中に弥生時代の髪型をしたカオルちゃんの姿も。


ウェスターはナケワメーケに命令してどんどんカツラを被せていきますが、不幸が溜まるどころか人々の笑顔が広がるばかり。
さすがのウェスターも、ふしぎな出来事を楽しんでしまう四つ葉町の住民たちには勝てませんでした。

とぼとぼと歩いてその場を立ち去っていくウェスターとナケワメーケ。
そこへ、河川敷を歩いていたラブたち3人が出くわします。

獲物を見つけたナケワメーケはラブたちにもカツラを被せました。
その結果・・・。



「あ、かわいい!」

「美希ちゃんも似合ってる!」

これは本当にかわいい!
カツラなのに元の髪より短くなっていることは気にしないでおきましょう(笑)。

一方、ラブは・・・、



アフロです(笑)。
ラブは第2話でも美希たんのお母さんにアフロにされたことがあり、なんだかこの髪型に縁があるようですね。

なんだかんだ言いあいながらも楽しそうにしている3人。
しかし、ナケワメーケが目の前にいるので笑ってばかりもいられません。
気を取り直して、プリキュア・ビートアップ!





カツラ姿のまま変身開始しましたが、変身後はいつもどおりの髪型に戻っています。


さあ、いよいよ戦闘開始!

まずはキュアピーチが突撃しますが、敵の長い触手とやわらかい体で思うように攻撃できません。
キュアベリーとキュアパインのダブル・プリキュア・キックも、網の目のようにカツラの体を組み合わせたナケワメーケに、攻撃を弾かれてしまいます。

このナケワメーケ、かなりの強敵です。
気を引き締めて戦おうとする3人ですが、そこへ――――、



「プリキュアー! そのカツラに攻撃するのはやめてくれー!」


「カツラって・・・まさか!」

ピーチたちは突然目の前に現れたナケワメーケの正体を知らなかったのですが、これは元々お父さんたちのだいじな「軽快痛快ペットくん2世」なのです。

戸惑うプリキュアたちに、ナケワメーケの攻撃が襲いかかりました。



「やめるんだ、軽快痛快ペットくん2世!」


ナケワメーケの前に飛び出そうとするラブのお父さんを、ブッキーのお父さんとキュアピーチが必死に止めます。


「キミは誰かを傷つけるために生まれてきたんじゃない!」

「何度も何度も研究を重ねて、最高の軽さと涼しさを追求して、たくさんの動物たちをしあわせにするために生まれてきたんだ」

「お願いだから、元の姿に戻ってくれ!」


父の懸命な言葉に、それまで父の仕事に理解のなかったピーチが複雑な表情を見せます。

もしもこれが「ハートキャッチ」のデザトリアンなら、このお父さんの必死な姿に敵も動きを止めていたことでしょう。
しかし、ナケワメーケにこころはありません。
無情に攻撃を繰り返してきます。



「どうしたらいいの!?」

「元に戻すには、やっぱり――――」

「倒すしかないのよ!」



先ほどから戸惑いを隠せずにいるピーチはもちろんですが、パインにとってもお父さんが作っただいじなカツラです。
ここはベリーが先頭に立って、敵を迎え討ちますが――、



やはり、このナケワメーケは強い。
一方的にやられる展開です。

そこへ、ナケワメーケが触手を振り上げて、とどめの一撃を放とうとしました。
まさに絶体絶命の大ピンチ!

――――しかし、





「すいません、あなたたちをこんな目に遭わせてしまって」

「あとは任せてほしい」


ピーチたちの前に立ったのは、スコップを手にしたラブとブッキーのお父さんでした。


「無茶ですよ!」

「どうしてそんなに・・・」

「この軽快痛快ペットくん2世は、僕たちにとって、かけがえのない子どもみたいなものなんです」

「無茶だとしても、俺たちが――――」

「倒すしかないのなら、せめて生みの親の僕たちの手で――――」


そんなふたりに向けて、ナケワメーケが触手を振り下ろします。
――――と、





今度はピーチがふたりの前へ出て、ナケワメーケの攻撃を受け止めました。
父の覚悟を目の当たりにしたピーチが、迷いを断ち切ってナケワメーケに相対します。

「心配いりません。ふたりの大切なもの、取り戻してみせます!」



「うおりゃあああああああああ」


花も恥じらうお年頃とは思えない気合いの入ったかけ声とともに、掴んだ触手からナケワメーケを持ち上げます。

父が苦心して作り上げた軽快痛快ペットくん2世は、その軽さが持ち味のひとつ。
これだけ大きな体ですが、3人の力で軽々と振りまわせます。




空中に放り投げたところでピーチの必殺技が炸裂します!



プリキュア・ラブサンシャイン・フレーーーッシュ!


ナケワメーケは浄化され、軽快痛快ペットくん2世は無事に元の姿に戻りました。




しかし、放り飛ばした場所が悪く、カツラが落ちたのは川の中。

すみません、とピーチが謝りながらカツラをお父さんに返します。


「いいんです。形はちゃんと残ってる。これならキチンと直せますから」


と、お父さんは手元に戻ってきた軽快痛快ペットくん2世を、やさしいまなざしで眺めていました。


「本当に、たいせつなんですね」

「わかりますか!? いやあ、ついつい夢中になってしまって、お恥ずかしい」


と、スコップで立ち向かったことを照れているお父さんでしたが、ふと、寂しそうな笑顔になり、


「娘にも、呆れられちゃってるんですけどね」


つぶやくように、そう言いました。



バツの悪そうな顔をするピーチの前で、お父さんは一心にカツラを見つめています。

「そうか」と、何かに気がついたお父さん。
「どうしたんです?」とブッキーのお父さんが聞くと、ラブのお父さんは、「今まで水に濡れたときのことを考えていなかった」と、うれしそうに言いました。

「ありがとう、プリキュアのみなさん! おかげでもっと良いものができそうです」

雨降って地固まるといいますか、川に落ちて濡れてしまったことで、かえって今後の課題が見えてきたのです。



プリキュアに礼を言って立ち去ろうとするお父さんふたり。
そこへ、ピーチが声をかけました。

「あの・・・娘さんも、お父さんのこと、少しはわかってくれてると思いますよ・・・・・・たぶん」

子どもにとって、親は家にいるときに見る姿が全てなのです。
ウェスターの悪事(?)が発端とはいえ、こうして仕事にかける父の情熱にふれることができたのは、ラブにとっては幸運なことだったのかもしれません。

お父さんはにっこりと笑って、「ありがとう」と、ピーチに言いました。

「では、さっそく取りかかりましょう。山吹先生」

「ああ、やることは山積みだな。桃園さん」


ふたりのお父さんは夕日に向かって走り出しました。



「まだまだ僕たちの挑戦は、はじまったばかりだ!!」


まるで打ち切り漫画のラストのようですが、ふたりのお父さんは、本当に輝いて見えます。


さて、これでめでたしめでたしかと思いきや、場面はラビリンスの幹部たちが根城にしている「占いの館」に移ります。



辺りをはばかるようにして館の中に入るウェスターさん。
その理由は、イースとサウラーに助言を求めておきながら、人々を笑顔にするばかりで「不幸のゲージ」を全く溜めることができなかったからであることは言うまでもありません。

しかし、いくらそーっと忍び込んでもすぐに気付かれてしまい――――、


「あら、早かったわね」


「不幸のゲージが一滴も溜まらないとは、ご苦労なことだ」


「しかし、俺はお前たちのアドバイスに従ってだな――」

「どうせあんたなんかに何をアドバイスしたってムダだと思ったわよ」

「メビウス様に報告だな」


イースとサウラーに返す言葉もなく、


「不幸だーーーーー!!!」


と、ウェスターが叫んだところ、



ウエスターが不幸になった一滴分だけ、「不幸のゲージ」が溜まったのでした。


さて、「フレッシュプリキュア!」はクローバータウンストリートを舞台にしてプリキュアとラビリンスの戦いを描く物語ですが、この町の人たち、本当にすごいんですよね。
別の回で「本音が口から出てしまう」というナケワメーケの攻撃にかかったことがあったのですが、言うべきではないことを口に出してしまって険悪な雰囲気になってしまう町の人々が続出したものの、そんな相手に対して申し訳ないと思う気持ちが本心にあったために、お互いに「本音で」謝りあって仲直りできてしまうような人たちなのです。

この回でも「突然カツラを被らされる」というわけのわからない事態に陥っても、怒る人なんてだれもいない、みんなで笑い合ってしまえる強さがあるんですよね。

そんな中で、いろんなカツラの中に過去作のプリキュアの髪型が紛れ込んでいたり、かと思えば家庭で見せる姿と仕事に打ち込む姿のギャップから父娘の情愛を描いてみたり、ウェスターの悲哀があったり、ところどころで見せるラブの表情がかわいかったり、ひとつの回の中でいろんな楽しみが詰め込まれている一作でした。



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