夏木ひつじです。
今回はプリキュアのちょっとおかしな話やツッコミどころ満載な話を紹介していきたいと思います!
名づけて、「プリキュア・特選カオス回!」。
そもそもカオス回とはなんぞや、というところですが、プリキュアは長く続くシリーズだけあって、時折り普段とはちょっと違うぶっとんだ話があったりするんですね。
バトルセレクションの方でも紹介しました、ドキドキの「この回」なんかも結構ぶっとんだ話でした。
そうしたカオスっぷりを紹介していこうというのですが、まあ言葉であれこれ説明するよりも実際に見てみましょう。
第一回目に紹介するのは、「フレッシュプリキュア!」第41話「祈里と健人の船上パーティ!」です!
タイトルにもあるとおり、今回の主役は「ブッキー」こと山吹祈里です。
冒頭シーンは、物陰に隠れてなにやら挙動不審な大輔・沢くん・御子柴の3人組の様子から。
彼らの隠れている先で、ブッキーが歩いていました。
大輔たちに背中を押されて、御子柴健人がブッキーの前へ姿を現します。
「健人くん? どうしたの?」
「山吹さん、これ受け取ってください!」
差し出されたのはラブレター・・・ではなくて、船上パーティの招待状でした。
なんでも御子柴グループが建造した豪華客船「プリンセス号」でパーティが行われるとのこと。
各界の著名人や芸能人、スポーツ選手なども出席するそのパーティに、御子柴のパートナー役としてブッキーが招待されたのです。
大企業の御曹司である御子柴と違って、一般庶民のブッキーは尻込みしてしまいます。
なによりパーティに着ていく服がありません。
受けるべきかどうか思い悩むブッキーに、御子柴から贈り物が届きました。
なんと、パーティ用のドレスです。
いつの間にブッキーの体を採寸していたんでしょうか・・・。
こんなに高価そうなものは受け取れないと言うブッキーでしたが、左胸にあしらえてあるクローバーの刺繍に目を留めます。
「クローバー」はラブたちと一緒に結成したダンスユニットの名前。
プリキュアとして戦い、獣医になるための勉強に励みながら、ブッキーは毎日ダンスをがんばっています。
そのダンスユニットのシンボルである「クローバー」を御子柴が選んでくれたことにこころを動かされたのか、ブッキーは迷いながらも招待を受けることにしたようです。
そして迎えたパーティ当日。
ブッキーと御子柴は控室でそろって緊張しています。
御子柴がブッキーに贈ったドレスについて話題を振りますが、ブッキーはまともな返答をすることさえできません。
そんな中、いよいよ御子柴グループの代表として御子柴健人くんが紹介され、パーティ会場に登場します!
ブッキーの背が低めとはいえ、
意外と高身長の御子柴です。
というか、いくらグループ経営者の御曹司とはいえ、著名人が集まるパーティのホスト役を14歳の少年にやらせるものでしょうか!?
中学2年生でこんな立派なパーティを仕切れるんでしょうか。
そんな私の心配をよそに、御子柴は如才なく挨拶を済ませ、乾杯の音頭をとります。
横で御子柴の様子をうかがいながら見よう見まねで頭を下げたりグラスを掲げたりするブッキーがかわいいです(笑)。
挨拶が終わると、御子柴は大勢のお偉いさんらしき人たちに囲まれてしまいました。
話に加わることもできないブッキーは、ため息をついてバルコニーへと出ていきます。
お断りしておけばよかった、なんて考えているのかもしれません。
「やっぱり無理・・・」
と、海に向かってつぶやきます。
そこへ、
「動物のサーカス、はじまりです!」
との声が聞こえました。
パーティの余興なのでしょう。
動物好きのブッキーが見に行かないはずがありません。
声のしたほうへ走っていきます。
あやしげなマスク(笑)をかけたお兄さんの合図でコンドルが飛び、
クマの兄弟が玉乗りをします。
そしてメインの出し物、ホワイトタイガーによる輪くぐりがはじまります。
観客に花の輪を持ってもらって、獰猛なホワイトタイガーにくぐらせるという芸なのですが、その花輪を持つ役に選ばれた観客がブッキーでした。
うなり声をあげるホワイトタイガー。
ブッキーはキルンを取り出してその声を聞いてみます。
(お嬢さん、大丈夫ですよ。安心してください)
とっても紳士なホワイトタイガーさんです。
ブッキーは安心して花輪をかかげ、ホワイトタイガーがいきおいよくジャンプ!
(やりましたね!)
「すっごくかっこいいわ。ホワイトタイガーさん」
(ありがとう。あなたも素敵ですよ、お嬢さん)
ホワイトタイガーの言葉に、ブッキーはこの笑顔。
ブッキーを探しに来た御子柴も観客席に加わっていて、みんなでブッキーとホワイトタイガーに拍手を送りました。
余興の後、ブッキーと御子柴は船首のほうへ出て、風に当たりました。
御子柴が真剣な顔をしてブッキーに尋ねます。
「あの・・・山吹さん。パーティは楽しんでいただけてますか・・・?」
御子柴はブッキーがひとりで会場から出ていったことを心配していたようです。
ブッキーは一瞬言葉に詰まったあと、自分の気持ちを正直に言いました。
「ごめんなさい。でもわたし、あんなきらびやかな場所で、どうしたらいいかわからなくて」
「実は・・・僕もです」
御子柴は自分の気持ちを語りはじめました。
御子柴は将来、御子柴グループのトップに立つことが決まっている男です。
このパーティは、そんな御子柴に経験を積ませるため、両親が企画したものでした。
今日は御子柴がこの船の責任者なのです。
しかし、その大役が彼にはとても不安でした。
「だから、山吹さんを招待したんです」
「山吹さんがそばにいてくれたら心強いと思って」
「・・・すみませんでした。僕の勝手な都合で山吹さんを困らせてしまって」
「僕は自分のことしか考えてない、ダメな奴なんです」
沈んだ顔の御子柴に、ブッキーはやさしく言葉をかけます。
「健人くんは、ちゃんとわたしのことを考えてくれているよ」
「このドレス、本当にうれしかった」
そう言って、ブッキーは左胸のクローバーの刺繍に手を触れました。
「気付いてくれてたんですね」
「さっきは緊張してて言えなかったけど・・・こんなに素敵なドレス、ありがとう」
あれ? このふたり、なんかちょっといい感じ?
そんな中、招かれざる客が「プリンセス号」の中に紛れ込んでいました。
ラビリンスの幹部・ウェスターです。
見るからにセレブそうな人たちから、ウェスターは質問攻めにあっています。
「あなたはなにをしている方? 俳優? スポーツ選手?」
「そんなに知りたいか?」
「ええ」
ウェスターはニヤリと笑い、スイッチ・オーバー!
本来の姿を現します。
逃げ惑う乗客たちを尻目に、彼は壁に飾られていたプリンセス号の絵から、怪物・ソレワターセを作りました!
なにやら船から触手のようなものが出てきて、乗客たちを襲います。
船の異常な様子を陸から察したラブたち。
――――って、みんなそんな近くにいたんだ。
ブッキーを見送りに来たのはわかるけど、パーティが終わるまでずっと外で待ってるつもりだったのかな。
なにはともあれ、ソレワターセが出てきたなら戦うしかありません!
3人でプリキュアに変身です!
そこへ、ウェスターの高笑いが聞こえてきました。
ええ? ウェスターさんいつの間にこんなところに来てたの?
さっきまで船の中にいたじゃないですか!
フレッシュの敵幹部は他シリーズの敵と違ってワープとかできなくて、いつも徒歩や電車で移動してたはずなんですが。
プリキュアが変身してる間に泳いできたのかな・・・。
「あの船の中には大勢の人間がいる。どうだ、攻撃できまい」
「降参か? 降参ならばインフィニティを渡せ!」
ウェスターらしからぬ知能的な戦術です。
「どうにかして、みんなを助け出さないと」
「でも、どうやって?」
「わたしにまかせて」
「アカルンの力で、あの船のソレワターセの中に移動するわ」
「ソレワターセの中って・・・そんなことできるの?」
「わからない。でも、やるしかない!」
みんなで相談して、キュアピーチとキュアベリーでウェスターを引きつけておき、その隙にキュアパッションが船の中へ瞬間移動して乗客を救出する作戦に決まりました。
ピーチとベリーのふたりがウェスターに向かって大ジャンプ!
ダブル・プリキュア・キック!
「うわっ、こっちに来た!」
「ぐわあああああ!」
えええええええ。ウェスターさんそんなに弱くないでしょ!
そのあいだに、パッションがアカルンの力で船の中に瞬間移動しました。
パッションが乗客を連れて帰れば、プリキュアたちは心置きなくソレワターセと戦えます。
しかし、
「ま、待ってくれ!」
声をあげたのは、先ほど動物ショーをしていた変な仮面の男です。
「サーカスの動物が、まだコンテナ室に残ってるんだ!」
それを聞いたブッキーは、自分が助けに行くとパッションに告げて、船の奥へと走っていきます。
パッションは乗客を避難させるため、ふたたびアカルンを使って外へ脱出。
しかし、ブッキーを心配した御子柴は、パッションから離れてブッキーの後を追っていってしまいました。
ブッキーと御子柴を除く乗客を全員退避させたパッション。
ピーチとベリーのキックで海に沈んだウェスターは、なんとか泳ぎながら港に到着し、自分の作戦が失敗したことを知ると、ソレワターセに港の埠頭へ激突しろと命令します。
一方、動物を助けるために船の中を走っていたブッキーですが、動物のいるコンテナ室がどこにあるのかわかりません。
そこへ御子柴が追いつきました。
「山吹さん、こっちです!」
「どうしてみんなと逃げなかったの!?」
「僕はこの船の責任者です。だいじなゲストは誰一人として危険な目にあわせるわけにはいきません!」
なんだか御子柴がかっこよく見えます。
御子柴の先導でコンテナ室までやってきたブッキーは、檻を開けて動物たちを逃しました。
しかし、一番獰猛なホワイトタイガーの檻は厳重に閉ざされていたようで、なかなか鍵が開きません。
御子柴も手伝いますが、彼らの背後にはソレワターセの触手が伸びてきています。
やっと開いた!
と同時に、ソレワターセの触手が御子柴の後頭部を直撃!
御子柴がソレワターセに捕まってしまいました。
しかし、それを救ったのは動物たちです!
コンドルがソレワターセに体当たりをして、
落ちてきた御子柴をホワイトタイガーがキャッチしました!
御子柴が近くにいて変身できずにいたブッキーでしたが、どうやら彼は気を失ったようです。
今のうちに、プリキュア・ビート・アップ!
キュアパインに変身して、ソレワターセと戦います!
この画像だけでは伝わらないんですが、この戦闘シーン、なぜか絵がものすっごくもっさりと動いてます。
スタッフの方々、お疲れなんでしょうか。
クマの兄弟も一緒に戦います!
かわいい!
ソレワターセに向かって飛んでいくコンドル。
これ、敵に向かって飛んでいっただけなんですけど、なんの意味があったんでしょう(笑)。
気絶した御子柴を背に乗せて走るホワイトタイガー。
背中で揺れる御子柴がちょっと怖いです。
そんな中、港では埠頭に激突しようとしているソレワターセをどうするか、ピーチたちが相談しています。
中にブッキーたちがいる以上、攻撃はできません。
ソレワターセの船が、いよいよ港に近づいてきます!
「もう終わりだな、プリキュア」
と、笑みを浮かべるウェスターさんが見たもの、それは――――。
両手両足を伸ばして突っ張る3人のプリキュアの姿。
なんだかすっごいシュールな光景です。
どうにかうまいこと船を港に接岸させることに成功しました。
場面はふたたび船内へ。
気を失っていた御子柴が目を覚ましました。
御子柴とパインのご対面。
姿が見えなくなった祈里を心配する御子柴に、キュアパインは
「祈里ちゃんは安全なところにいるわ」
と告げます。
一安心した御子柴ですが、停まっているこの船がまた動き出したら大変なことになってしまいます。
その前にソレワターセを倒すしかありません。
一番だいじな部分に寄生しているのではとのパインの推理から、御子柴はパインをエンジンルームに案内します。
パインと御子柴を乗せて走るホワイトタイガー!
ふたりで体重100kgくらいあると思うんですけど、すごい力ですね。
というかパインは自分で走ったほうが速いのでは・・・。
真剣な顔をして階段の手すりをすすーっと滑り降りるクマの兄弟。
このポーズがなんとも言えません。
一行はエンジンルームに到着。
パインの読み通り、ソレワターセの本体がありました。
まずはコンドルがソレワターセに向かって飛んでいきます!
そして、ソレワターセがパインたちを攻撃!
パインとホワイトタイガーは間一髪でかわしました!
・・・って、さっきのコンドルはなんだったの!?
敵に向かって飛んだだけですよ!
謎の行動が目立ちます、コンドルさん!
それはともかく、ブッキーの反撃!
このキック、さっきのもっさりしてたキックシーンと全く同じです!
デジャブではありません!
寸分違わぬブッキーの攻撃とソレワターセの動き!
しかし、パインひとりではソレワターセ相手にするのはしんどい模様。
フレッシュでは、「ナケワメーケ」と「ナキサケーベ」に続く、3段階目の敵となるだけに、強力な怪物なのです。
「パインさん、ひとりじゃ無理です!」
それでも敵に立ち向かっていくパインですが、相手の攻撃に壁へと叩きつけられてしまいます
ブッキーと同じくらいキュアパインのことも好きな御子柴は(同一人物なんですけどね)、動物たちに号令をかけます。
「みんなで力を合わせるんだ!」
コンドルがソレワターセの体に爪を立て、
クマの兄弟が触手に掴みかかります。
かわいい!
御子柴「ぐおおおおおおおおお!」
って、御子柴くん。
「ぐおおおおおおお」ってなんですか!
これ、ホワイトタイガーではなく、御子柴が言ってるんですよ。
「うおおおおおお」とか「いけええええええ」ならわかりますが、
「ぐおおおおおおお」ってあなた、力を合わせるどころか心まで動物になっちゃったんですか!
しかし、気迫は十分伝わってきます。
熱く燃える炎の男・御子柴を背に、ホワイトタイガーがソレワターセに飛びかかります!
がっし。
なんでしがみつくだけなんですか!
爪とか牙とかあるでしょうよ!
攻撃をしてください、攻撃を!
ならばわたしが! と思ったかどうかは知りませんが、パインの攻撃が炸裂します!
敵の目にキックが命中して、ソレワターセを倒しました。
さあ、ここで必殺技!
癒せ、祈りのハーモニー!
プリキュア・ヒーリング・フレアー
フレーッシュ!!!
ブッキーの必殺技が命中してソレワターセを浄化しました。
そして、その様子を港から見ている3人。
「パイン!」
別におかしな場面ではないんですが、全員で同じ方向を見て、同じタイミングで口を開き、同じ言葉を発するのが、なんだか不気味な感じです。
ともあれこれで一件落着。
ブッキーと御子柴は港に戻ってきました。
みんながふたりの無事をよろこぶ中、ブッキーは御子柴に謝ります。
「あの・・・・・・健人くん」
「せっかくプレゼントしてくれたドレスなのに、こんなに汚しちゃって」
「ごめんなさい」
激闘のあとを残すドレスですが、いつの間にこんなに汚れたんでしょう。
プリキュアに変身する前はキレイでしたし・・・。
戦っているあいだにプリキュアの服(?)に付いた汚れは、変身前の元の服に付いちゃうんでしょうか?
しかし、燃える男・御子柴はそんな細かいことは気にしません。
「僕には、山吹さんが一番輝いて見えます」
こ、このセリフはなんなんでしょうか・・・。
とても中学2年生が言うセリフとは思えません。
いやむしろ、中学2年生だからこそ恥ずかしげもなく言えるのでしょうか。
私の背中がむず痒くなっていることもつゆ知らず、動物たちは惜しみない拍手を送ります。
拍手するクマの兄弟、かわいい!
御子柴はブッキーやパインの奮闘を見て、今まで自分が甘えてきたことをさとります。
そしていつの日か、ブッキーとキュアパインのふたりをこの豪華客船のゲストして迎えられるよう、立派な跡継ぎになることを夢見るのでした。
ふたり同時には誘えないんですけどね(笑)。
と、いうわけでお送りしました「カオス回」、いかがだったでしょうか。
幼児向けアニメでは教訓的な話や道徳的な話が含まれることも多いのですが、基本的には娯楽です。
その中でも特に頭をからっぽにして見られる話のひとつが、この回ではないでしょうか。
単にギャグが多いとか、キャラが暴走しているというのだけではなく、部分的におかしなところがあっても押し切ってしまう脚本の熱さ、構成の強引さ、そしてそんな中をいつもどおり懸命になって悪と戦うプリキュアたちの姿を、ツッコミを交えつつ紹介していきたいと思います。
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