夏木ひつじです。
今日はプリキュア史上最悪ともいえるケンカ回、「Yes!プリキュア5」の第23話「大ピンチ!悪夢の招待状」のあらすじと感想を書いてまいります。
のぞみとミルクが原因となり、プリキュア5人がかつてないほどの大ゲンカをはじめてしまったこの回。
非常に怖いお話となっていますので、心してかかってください(笑)。
いつもどおりナッツハウスに集まった5人は、みんなでお店の飾りを作っていました。
りんちゃん、うらら、こまちさん、かれんさんが上手にビーズをつなぎ合わせていく中で、手が不器用なのぞみはあんまりうまくできません。
見かねたミルクが、
「ミルクがやるミル!」
と、ビーズの入ったのぞみのカゴを持っていってしまいました。
追いかけるのぞみと逃げるミルク。
りんちゃんが気をつけるように言いますが、のぞみは返事もせずにミルクを追いかけることに夢中です。
なんだかとっても嫌な予感がします・・・。
ミルクはテーブルの下に逃げ込みますが、のぞみもテーブルの下にもぐりこんでミルクを捕まえました。
しかし、ミルクがあばれた拍子にカゴの中のビーズがこぼれてしまいます。
驚いたのぞみが頭をゴッチン!
すると、テーブルがバランスを崩し・・・・・・、
みんなで作っていた飾りが床に落ちて壊れてしまいました。
ここまで苦労してつないだビーズが、部屋中に散乱してしまいます。
「・・・マジ?」
「ここ数日の作業が・・・」
「あんなにがんばったのに・・・」
「1からやり直しですね・・・」
さすがのミルクもこの表情です。
・・・が、そこはやはりミルクでした。
様子を見に来たココの足元に寄り添うと、
「ミ、ミルクは悪くないミル!」
その言葉をまるまる受け入れたわけでもないでしょうけど、りんちゃんの怒りはのぞみへと向けられます。
「のぞみ! だから気をつけてって言ったのに!」
「だってミルクが・・・」
「人のせいにするんじゃないの!」
声を張り上げるりんちゃんに、うららが横からのぞみをかばいました。
「そんなキツい言い方しなくてもいいじゃないですか」
「キツい? どこが?」
「そんな頭ごなしに・・・のぞみさんがかわいそうです」
「ガツンと言わないと反省しないでしょ」
「まあまあ、のぞみさんもわざとやったんじゃないんだし」
上級生の貫禄でこまちさんが場を収めようとしますが、
「そうそう」
と、のぞみの余計な一言で、今度はかれんさんがのぞみを注意します。
「みんなの作業を台無しにしたのに、その態度はないんじゃなくて?」
「もういいじゃないですか。こまちさんもそう思うでしょ?」
「え、ええ。そうね。うららさんの意見も一理あるけど、かれんやりんさんの意見もわかるし」
「どっちつかずの態度はその人のためにならないわ。こまちは甘いわよ。優柔不断なの」
「かれん・・・そんなふうに思ってたの?」
「あ、ちがうの。今のは――――」
なんだか上級生組も上級生組で不穏な空気になっていっています。
「そんなことより――――」
「そんなこととはなによ!」
「みんな、そう興奮しないで・・・」
「なに言ってんの!? 元はといえば、のぞみが悪いんでしょうが!」
「だからりんさん! そういう言い方――――」
みんなの熱が入り過ぎているのを見かねて、ナッツがバシン! とテーブルを叩きました。
「店じゅうビーズだらけだ。責め合う前に、片付けるのが先じゃないのか」
それで議論は一時棚上げとなりました。
みんな、シュンとした顔でうつむきます。
そのころ、ナイトメアでは失敗を重ねるギリンマ君に最後通牒が突きつけられていました。
そしてカワリーノさんは、デスパライアになにやら策があるとの報告をしています・・・。
さて、場面はふたたびナッツハウス。
片付けをするココとナッツ、そしてミルクの姿があります。
「ミルク――――」
ココが声をかけると、
「ミ、ミルクは悪くないミル!」
まだなにも言われていないのに、自分のせいではないとミルクはあわてて答えます。
「悪いことをしたり迷惑をかけたりしたら、キチンと謝らないといけないな」
「だって、のぞみが――――」
その言葉をナッツがさえぎりました。
「自分は全く悪くない、ミルクはそう思っているのか?」
ミルクはうつむき、ビーズを集めてくると言って部屋の外へ逃げていってしまいます。
そんなミルクの態度にため息をつくココとナッツ。
と、ココが部屋の隅になにかを見つけました。
それは壊れてしまった飾りの残骸で、ひとつの糸でかろうじてつながれている5色のビーズでした。
さながら、今のプリキュア5人のようです。
部屋の外ではミルクがひとり、夜の闇に膝を抱えていました。
次の日、普段ならみんな揃ってお昼を食べるはずのバルコニーで、のぞみがひとり、座っています。
そこへ、小々田先生がやってきました。
「のぞみ、昨日のこと気にしてるんだろ」
「そんなこと・・・ないもん」
しょげかえっているのぞみを、小々田先生が励まします。
みんなはのぞみの強い気持ちに惹かれて集まった。
みんなをもう一度笑顔にすることができるのは、やっぱりのぞみなんだ。
失敗はだれだってする。
たいせつなのは、これからどうするかだよ。
小々田先生と話しているうちに、のぞみにも少し元気が戻ってきたようです。
そんなのぞみに、小々田先生はあるものを手渡して言いました。
「どんなこともあきらめずに、一生懸命がんばれば、きっとうまくいくよ」
「お店の飾りも、仲直りもね」
そう言って去っていく小々田先生。
う~ん、イケメンです!
のぞみが手渡されたものは、ココがナッツハウスで見つけた5色のビーズをあしらったキーホルダーでした。
ピンク・赤・黄色・青・緑の5色に加え、あたらしく金色・茶色・白みがかったピンクのビーズを付け加えて、ひとつの輪っかにしています。
これはナッツハウスのメンバーをあらわしているのでしょうね。
「こんなの、わざわざキーホルダーにしなくても・・・」
ひとり残ったのぞみはそうつぶやきましたが、すぐに言い直しました。
「わざわざ、キーホルダーにしてくれたんだ・・・!」
そうして立ち上がり、
「よ~し、みんなと仲直り、がんばるぞ~!」
「けって~い!」
いつもより凛々しい顔の「けって~い!」です!
そして放課後。
こちらは連れ立って歩くこまちさんとかれんさんです。
「ごめんなさい、昨日のこと」
「いいのよ、別に」
さすが上級生たち。
つまらないことをいつまでも引きずるような間柄ではありません。
・・・と、言いたいところですが、なんだかちょっとよそよそしいというか、うわべだけのやりとりのような雰囲気が漂っています。
こころなしか、並んで歩くふたりの距離も遠いですね。
そこへ、ナイトメアのギリンマ君が登場!
こまちさんとかれんさんはメタモルフォーゼ!
プリキュアとなって戦います!
しかし、今日のギリンマ君は少し様子がおかしい!?
「俺はずっとナイトメアのために働いてきた・・・それなのにお前たちのせいで俺は・・・」
「これを使えば俺は俺でなくなってしまう・・・だが構わない! それでお前たちを倒す力を得られるのなら!」
ギリンマ君が懐から取り出したのは、カワリーノさんから突きつけられた最後通牒・「黒い紙」でした。
黒い紙は黒い仮面へと変化し、自ら仮面を被ったギリンマ君を、怪物の姿に変えていきます!
怪物となったギリンマ君の強さはすさまじく、キュアミントとキュアアクアはなすすべなく吹き飛ばされてしまいました。
そこへ現れたカワリーノさんが、ふたりをふしぎな空間へいざなっていきます。
歪んだ空間のこの部屋は、どうやらサンクルミエール学園の生徒会室のようです。
アクアの前に座っている女性が、淡々とした口調で水無月かれんの評価を述べています。
「成績は学年トップ。あまりに優秀すぎてだれも彼女についていけないため、常に周囲から浮いてしまう。」
「そのことを悩んでいるのにだれにも相談しない。本当に友達とよべる人はいない」
「嘘よ!」
目の前の女性が顔を見せると、そこにはコワイナーの仮面を被った人の姿がありました。
女性はあくまでも淡々としゃべり続けます。
「あなたはひとりぼっち」
「あなたになにがわかるの!?」
「わかりますよ」
「だって、私はあなた自身なんだもの」
アクアの瞳に映ったのは、仮面を外した自分自身の姿でした・・・。
場面が変わり、こちらは緑豊かなお花畑。
そこでミントが目を覚まします。
後ろから聞こえた物音に振り返ると、そこには小さなお人形のようなものがありました。
「こまちちゃん、こんにちは」
気付くと、周囲からわらわらと人形が押し寄せてきます。
「この子たち、もしかして・・・わたしが子どもの頃にはじめて書いた物語のキャラクター?」
ミントはかつて自分が書いた「こまちのぼうけん」というお話を思い出していました。
「こまちちゃん、こまちちゃん。わたしたちといっしょにぼうけんの旅に出ようよ」
「待って。わたし、みんなのところに戻らないと」
「ほんとうは戻りたくないんでしょ?」
人形が、ミントの体へ覆いかぶさるようにして顔を近づけます。
「がんばってケンカを止めようとしたのに、ゆうじゅうふだんって言われちゃってかわいそう。気をつかうのももういやだなって思ってるでしょ?」
「そ、そんなこと・・・」
「ここならこまちちゃんの思いどおりだよ。いやなことなんてわすれて、わたしたちとあそぼう?」
ミントは大量のこまちちゃん人形に埋もれていきました・・・。
一方、こちらは下校途中のりんちゃん。
ひとりでツカツカと歩いていく彼女に、うららが話しかけました。
「りんさん、のぞみさんは?」
「知らない」
「えっ、同じクラスじゃないですか」
「あたしはいつものぞみと一緒なわけじゃないし、ハッキリ言って、面倒見きれないよ」
「そんな言い方したら、のぞみさんがかわいそうです・・・」
「口を開けばのぞみのぞみって、アンタ他に友だちいないの?」
うっわ~、りんちゃんキツい。
昨日のイライラを引きずっているようです。
つい口から出てしまった失言だと思いますが、実際に友だちを作ることができないうららには、これはあまりにもキツい言葉でした。
うららは足を止め、目をうるませます。
それに気付いたりんちゃんは後悔の表情を浮かべますが、一度口にした言葉はもう戻せません。
うららはキッと目をつり上げると、
「りんさんには関係ないじゃないですか!」
先輩のりんちゃんにハッキリと物申します。
「のぞみさんとうまくいってないからって、八つ当たりしないでください!」
思わぬうららの反撃にりんちゃんもカッときてしまい、
「あたしがいつ八つ当たりした!?」
「してるじゃないですか!」
空気はまさに一触即発。
と、そこへピンキーが現れました。
プリキュア5の使命はピンキーを集めてパルミエ王国を復興させること。
目の前にピンキーがいるのなら、言い争いは一時中断です。
しかし、このピンキー、なにかがヘン・・・?
他のピンキーのようなかわいらしい姿ではなく、なんだか黒くて薄気味悪い感じがします。
路地裏へと去っていくピンキーをりんちゃんとうららが追いかけますが、曲がり角の先には怪物となったギリンマ君が!
ふたりはメタモルフォーゼ!
プリキュアに変身してバトル開始です!
しかし、このギリンマ君はやはり強い!
キュアルージュが一撃で吹き飛ばされてしまいました。
と、先ほどの黒いピンキーが現れて、カワリーノさんの姿に変形。
あやしいピンキーの正体はカワリーノさんでした。
ルージュをふしぎな力で包み込み、ミントやアクアと同じ空間へと引きずり込んでいきます。
ルージュはどこかの町はずれにいました。
そこへ、小さな子どもが近づいてきます。
「あぶないよ、早く逃げ――――」
「のぞみのせいだよね」
その子どもは幼い日のりんちゃんでした。
ひたひたとルージュのほうへ近づきながらしゃべり続けます。
「いっつもそう。のぞみのせいで大変なことに巻き込まれてさ。こっちが必死に面倒見てるのに、ちっとも感謝してないし」
「あんな子、友だちじゃないよ」
「そんなこと、ない!」
「のぞみなんていなきゃいいのに・・・そう思ったこと、ない?」
ルージュの瞳に映る幼い日の自分は、ニタァッとした笑みを浮かべていました・・・。
現実世界ではキュアレモネードがひとり、ギリンマ君と戦っています。
必殺技の「プリキュア・レモネード・フラッシュ」を放ちますが、怪物となったギリンマ君にはまるで効きません。
反撃を受けて吹き飛ばされたところを、カワリーノさんに捕まってしまいました。
目が覚めると、そこはどこかの楽屋のよう。
どういうわけか、キュアレモネードの前に置かれた鏡に、変身前の春日野うららの姿が映っています。
「こんにちは」
鏡の中のうららがニッコリと微笑み、レモネードに話しかけてきました。
「仕事が増えてきて、もう大忙し。もうプリキュアやってる暇はないな」
「わたしはやるって決めてるの。女優も、プリキュアも」
「甘い甘い。女優になりたい子はたくさんいるのよ。他のことをやってる暇はないわ」
「のぞみさんは友だちなの。これからも一緒にプリキュアを続けるわ!」
「入学するとき、あなたは決意していた。女優になるのが最優先、友だちができなくてもかまわないって」
言いながら、うららは鏡の中から這い出てきました
「両方やるなんてゼッタイ無理。女優かプリキュア。あなた、どっちを選ぶ?」
「ほうら、迷ってる。フフ、あなたは素敵な女優になれるわ」
甲高い笑い声をあげながら、鏡の中にいたうららは不気味な笑みを浮かべていました・・・。
さて、こちらはのぞみです。
みんなと仲直りすることを「決定」したのぞみですが、少し不安げな顔でナッツハウスのドアを開きます。
中では、ココ・ナッツ・ミルクが顔を寄せあい、4人の身を案じていました。
ナイトメアの気配を感じていたココとナッツですが、だれもナッツハウスに顔を見せないことを心配しているのです。
「お仲間なら来ませんよ」
突然、だれもいないはずの場所から声がしました。
現れたのはカワリーノです。
はじめて見るカワリーノの姿。
今までの敵とは違う雰囲気を持つこの男に、ナッツは警戒心をあらわにします。
「他のプリキュア4人は、我々の本部で預かっています」
「仲間の命が惜しかったら、ドリームコレットを渡してください」
ドリームコレットはココたちのパルミエ王国を復活させるための大事なアイテム。
むざむざと敵に渡すわけにはいきません。
しかし、のぞみの脳裏には、りんちゃん、うらら、こまちさん、かれんさん、みんなの思い出が浮かんでいました。
ココたちの夢を選ぶか、自分の友だちを選ぶか。
ナイトメアにドリームコレットを渡してしまえば、パルミエ王国が元に戻らなくなるだけでなく、この世界もナイトメアに支配されることになってしまいます。
のぞみはナッツのほうへ歩み寄り、彼のポシェットからドリームコレットを取り出しました。
そして、カワリーノのほうへ突き出します。
「みんなを傷つけたら、コレット壊すから!」
カワリーノさんの目つきが変わります。
「わたし、本気だよ!」
「コレットを壊してしまっては、パルミエ王国はよみがえりませんが?」
カワリーノの言葉に答えたのはココとナッツでした。
「お前たちにコレットを奪われるくらいなら――――」
「いっそ壊したほうがマシナツ!」
「コレットがほしいなら、わたしたちをナイトメアの本部へ連れて行って!」
「みんなを迎えに行くんだから!」
のぞみはお世辞にも頭がいいとは言えない子ですが、この駆け引きはすごいですね。
交渉事というのは自分の要求を突きつけるだけではなく、相手側にもメリットを提示しなければ成立しません。
ここでは、ナイトメアにしてみればドリームコレットを持ったのぞみを本部に招き入れることでいつでも奪える機会が得られますし、のぞみのほうは兎にも角にも4人と再会することが最優先です。
双方にとってデメリットしかもたらさない「コレットの破壊」というカードを武器に、お互いがメリットを得られる条件を提示して受諾を促すとは、こののぞみ、かなりのやり手ですね(続編の「5GoGo!」では、シビレッタとの交渉で一杯食わされてしまいましたが笑)。
さて、そんなのぞみの要求に不敵な笑みを浮かべるカワリーノは、ふしぎな力で目の前に扉を作りました。
「いいでしょう。あなたがたを我々の本部へお招きします」
カワリーノの後を追い、扉の中へ入っていくのぞみ。
扉の外でミルクに残るように言いつけたココとナッツも、のぞみに続いて中へと入っていきます。
ひとり残されたミルクも、迷った末、扉の中へ飛び込みました。
やってきたのは巨大なビル。
ここがナイトメアの本部です。
カワリーノに連れられてエレベーターで上へあがるのぞみ一行。
ようやくたどり着いたフロアで見たものは、
仮面をつけた不気味な社員たちと、
突然プリキュアがやってきたことに驚くブンビーさんです。
予想もしていなかった本拠地へのプリキュア登場にお茶を吹き出しています(笑)。
「ななななぜプリキュアが!?」
「どうしても来たいと言うのでお連れしました」
淡々と答えるカワリーノさん。
巨大なプロジェクターにデスパライアの姿を映しだします。
プリキュアとデスパライア、初めての対峙です。
「わたしの友だちを返して」
『友だち? そのような者はここにはおらぬ』
「とぼけないで!」
「ああ、もしかしてあなたの友だちと言うのは――――」
と、カワリーノが言いました。
「――――あの4人ですか?」
彼が指し示した先にいたのは、仮面を被ったプリキュア4人の姿でした・・・。
(来週へつづく・・・)
この仮面を被った姿は本当に怖い(笑)。
今回の話はこうした怖い演出が盛りだくさんでしたね。
4人それぞれが心のうちに抱えている悩みや不安を、映像で表現する手法が本当に見事です。
さて、事の発端は、ミルクの行いを原因とするのぞみの失敗でした。
この場面でのぞみひとりを責めるりんちゃんはやや厳しいようですが、子どもの頃からのぞみのおっちょこちょいをフォローし続けている身としては、これくらい言ったほうがいいと思ってのことでしょう。
実際、のぞみもあれだけ言われて落ち込むようすもありませんでした。
問題となったのは、うららに諌められたことでりんちゃんがかえって激昂してしまったことであり、のぞみのいらない一言でかれんさんを怒らせてしまったことであり、両方の肩を持とうとしたこまちさんとかれんさんの間にヒビが入ってしまったことでしょう。
一方、もうひとりの当事者であるミルクは、りんちゃんたちには一切責められていません。
というか、ほぼ無視されていると言ってもいいくらい、まったく触れられていないんです。
なぜのぞみにはあれだけ厳しい言葉を浴びせかけたりんちゃんが、ミルクに対してはなにも言わないのか。
これは、ミルクを自分たちより立場が下の、小さな子どもだと思っていると考えれば腑に落ちますね。
プリキュアの主な視聴者層である子どもたちから見て、さらに小さな妹のようなものとして扱っているのでしょう(「5GoGo!」ではミルクは同級生として登場しますが)。
年端もいかない子どもが原因となってなにかが起こった場合、その子どもを咎めるわけにはいきません。
悪いことをしたときに叱るのは大切ですが、引き起こしてしまった出来事の責任まで追求することはないのです。
実際、ココやナッツがミルクに対して叱っていたのは、飾りを壊してしまったことではなく、自分の非を認めずにみんなに謝らなかったことについてでした。
そこから発展したプリキュア同士のケンカは、「プリキュア5」ではめずらしい組み合わせでしたね。
普段ならのぞみとミルクがケンカをしたり、りんちゃんとかれんさんが衝突したりというシーンが目立ちます。
ところが今回、のぞみとミルクはお互い加害者の立場ですし、かれんさんは親友のこまちさんとギクシャクしていました。
そして、りんちゃんはうららとの激しい諍いの末、言ってはならない暴言を放ってしまいます。
りんちゃんとうららが言い争いをするのって結構めずらしいことなので、これは視聴者にとってかなりの衝撃でした。
これがりんちゃんとかれんさんのケンカだったなら、いつものことだからと、さほど大ごとには感じられなかったでしょう。
うららは下級生でありながら芯が強い子ですので、引かないところでは決して引きません。
うららは普段から、のぞみの人を惹きつける魅力やカリスマ性に心服しているようすが見られます。
だからこそ、のぞみがあそこまで言われることに我慢ならなかったのでしょう。
一方、りんちゃんのほうものぞみと幼なじみであるという自負がありますから、横から口を挟まれることに対してイラだってしまったのかもしれません。
この回の時点ではまだアクセサリーデザイナーという夢を明確には表明していませんが、アクセサリーに対して人一倍関心の強いりんちゃんですから、それを台無しにしたのぞみに怒りが収まらなかったのだと思います。
とはいえ、女優のお仕事のために友だちを作りたいけど作らずにいるうららに対して、あの言葉は言い過ぎでした。
前日にあんなことがあったにもかかわらず普段通りりんちゃんに話しかけているうららの対応に比べて、りんちゃんはちょっと大人げなかったですね。
そして、ミルクはいまだ全てをのぞみのせいにして、メンバーに謝っていません。
プリキュア5人がバラバラになってしまった今、ここから話はどう展開していくのでしょうか。
第23話「大ピンチ!悪夢の招待状」はここで終わりです。
プリキュアとしてはめずらしい前後編の2話構成。
続いて、第24話「新たなる5人の力!」をご覧ください!
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プリキュア同士のケンカ回!「新たなる5人の力!」
Youtubeはじめました。
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はじめまして。
返信削除私も悪夢の招待状はプリキュア屈指の名作だと思いますが、初期プリキュア伝統の第8話で、かれんとりんがケンカ(というか意地の張り合い?)していたのも面白かったですよ。